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配送で高速道路を使用したい!使用させたくない!とは

配車担当のたろーです!本日は配送で高速道路を使用することについて!

 

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乗務員はなぜ高速道路を使用したがるのか?

 

そもそも乗務員はなぜ高速道路に乗りたがるのでしょうか?いろいろありますが、一番の理由は時間が短縮できるからですね。

 

乗務員はいつも時間に追われています。何時までに積み地に行ってくれとか、何時までに降ろし地に向かってくれとか、配車マンの誘導にも常に時間が絡んできます。

 

降ろし地でも受付時間ギリギリに到着すると、倉庫の人に嫌味を言われたり、ウンザリしてるんですね。

 

ですので、乗務員はなにかと、

 

「高速乗っていいですか?」

 

と配車マンに聞いてくるのです。ひどい乗務員になると、

 

「間に合わないから高速乗っちゃったよ」

 

なんて言ってきたりします。これは売り上げを潰す行為ですので、乗務員としては絶対にやってはいけないことです。絶対に配車マンの指示に従わなければなりません。

 

配車マンにとっての高速使用

 

前述で乗務員はなぜ高速道路を使用したがるのかを書きました。一方で配車マンにとっての高速利用はどのようなものでしょうか?

 

これは荷主の配車マンと請負の配車マンでは正反対の意見になると思います。荷主はもちろん、高速料金は込みでやってもらいたい、もしくは使用しないで欲しい。請負は高速は別途で欲しい、ですよね。

 

これは簡単な理屈なので説明するまでもないですが、荷主は高速道路を使われれば使われるほど利益を圧迫してしまいます。せっかく1000円抜いて仕事を渡したのに、高速使用で2000円使ってしまったら赤字になってしまいますよね

 

一方請負の配車マンは、前述の乗務員と同じ目線ですので、納品時間に間に合わせたいとか、運行時間をなるべく減らしたいとか、考えているわけです。あとは、乗務員にいい顔したいというのもあるかもしれません。大変な行程をお願いする時、配車マンは乗務員に対して譲歩案を持ち出します。その時に提示しやすいのが高速使用ですから。

 

というわけで、高速料金は出したいor出させたいのせめぎあいであると言えます。しかしながら、事実として決定的なのは、別途高速代というのは出ないことの方が多いということです。前述したように、荷主は高速道路を使用されると利益を圧迫してしまうのですから。

 

仕事をお願いするのが荷主である以上、荷主が高速代は出せないよと言ったら出ないわけですので、もらった運賃との兼ね合いで請負の配車マンは高速を使用していいかどうか、判断するしかないと言うことになります。請負で仕事をする場合には、そこも加味して仕事を受けるかどうかを判断するしかありませんよね。

 

例外はイレギュラー

 

さて、散々書いてきた通り、結局は高速代は出ないということで決着しました。しかし、高速代が出る場合というのがあります。

 

それがイレギュラー対応です。

 

まず、最初からイレギュラーであることを公言して、荷主が仕事を依頼してきた場合、これは最初から別途高速代で、と言ってくることが多いです。

 

この場合、なにかトラブルが起きてこういった依頼が来ているので急いでいることは間違いありません。基本の運賃も期待できるので、行程があうなら受注するべきです。ただし、急いでいるということは、時間がギリギリという可能性もあります。乗務員が積み地、もしくは降ろし地で文句や嫌味を言われる可能性がありますから、そこの所は配慮してあげたほうが後々のためになると思います。

 

また、ギリギリであるがゆえに、ちょっとでも遅れると持戻りとなる可能性もあります。運賃に目が眩んで、間に合いもしないのに博打で請け負うもの避けた方がいいでしょう。配車マンの仕事は、信頼が第一です。いっときの売り上げのために信頼を落とすことはありません。

 

他にも、次の行程を考えていたのに、前の行程で長時間待機が発生し、仕事が遅れそうだなんて時には荷主に早く積んでくれ、あるいは降ろさせてくれ、と文句を言う一方で、別途高速を交渉することができると思います。

 

平成29年11月に運送約款が変わりましたので、長時間待機や付帯作業が発生した場合、荷主は待機料や付帯作業に関わる料金を支払うのが望ましいとされています。

 

この部分はまだ法的拘束力はありませんが、いつかは罰則規定となることと思います。ですので、大手企業ほどこの問題にはすでに慎重に対応するようになってきているんですね。

 

ですので、下っ端配車マンとしては、これ幸いと思いイレギュラーが発生したら迷わず高速代を請求しましょう。それが未来の物流業界の正常化につながるわけですから。

 

まとめ

 

というわけで、乗務員と配車マンにとっての高速料金についてでした。

 

イレギュラーが起きない限りは高速代は請負の方が自腹で払わなければならいので、無理な行程は極力組まず、空走距離の少ない荷組を心がけましょう。

 

また配車マンとしてはよく使う高速道路については高速料金がおよそいくらくらいかかるのかを把握しておくことも重要です。高速代を請求されたときに、ここまでは払えるかな?と思いながら金額の提示を行うことだって可能になるわけですから。

 

何事も経験、恐れずに配車の仕事をこなしていきましょう!

 

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