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配車で「チャーター頼みたいんだけど」と荷主に言われたら?

配車担当のたろーです!

 

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自社便を持っていない水屋はともかく、基本的には物流配車マンは自分の(もしくは自分たちの)手持ちの車を持っているかと思います。

 

で、その手持ちの車に荷物をつけることによって売り上げを上げていくわけです。その配車の仕方なんかは前回の記事に書きましたけども。

 

 

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この中で、一際魅惑的な行程があります。それがチャーターです。いや、人によっちゃ魅力的じゃないかもしれませんが…。

 

今日はこのチャーター便のメリット・デメリットについて書いてみたいと思います。ちなみに、これも地場配送についての言及です。長距離はまた別の機会にします。

 

そもそもチャーターって何?

チャーターとは、チャーター便のことで、日本語でいうと貸切便ということです。1日乗務員とトラックを拘束させていただいて、雇い側の仕事をこなしてね、というのがチャーターといいます。

 

例えば、近場のAからBの行程を4〜5回往復してもらう場合、もしくは荷物がなくなるまで運ぶという場合、1本1本の運賃が決めづらいわけですね。お願いする方としても、回数が増えると払う金額が増えてしまうのはなんとなく避けたいわけです。そんな時に、チャーターでお願い!という風にお願いしてくるわけですね。

 

基本的にはチャーターの依頼を受けると、その日の配車権は荷主に移り、配車マンは当日の仕事について特に指示をする必要がありません。もちろん、トラブルがあった場合は対応することになりますが、問題が発生しない限りは荷主の指示に従って運行をすることになります。

 

チャーター運行におけるメリット

チャーターをするとメリットも結構あります。前述したように、配車権が荷主に移るので、当日問題がなければ配車マンは特に指示をしなくていいということです。

 

かなりの台数を保有している会社の場合、1台1台に指示を出していると時間が足りないということが頻繁に起こります。誘導しているせいで、仕事を取り損ねたり…。チャーターで乗務員の運行を決めておけば、そういった煩わしい作業が離れるので嬉しいところです。

 

あとは当日の売り上げの目処がつくということです。

 

1tや4t、あるいは10tであっても、1日に稼いでほしい売り上げというのが存在します。というのも、乗務員に給料を払うためには、その給料に見合った額を稼いでもらわないと会社が損をしてしまうからです。

 

目標設定は会社によって違いますが、仮にトラック1台で100万円月間の売り上げが必要だと会社が判断しているとすると、25日稼働で1日4万円売上を作らないといけないわけですね。うまいこと行程があって、当日+積み置きで4万以上稼げればいいですが、行程が合う日ばかりではありません。朝から当日の仕事も見つからなかった、ということもあるでしょう。

 

そんなときにこのチャーターで4万ですよ、と依頼が来るとそのトラックの1日の売り上げのノルマが達成できるわけですね。そんなわけで、チャーターというのは深く考えずとも売上が立つので、メリットと言えます。

 

チャーター運行におけるデメリット

ではデメリットはどうでしょうか?

 

実は、これはメリットの裏返しがデメリットであったりします。配車権を荷主に渡すということは、その乗務員の行程をこちらでコントロール出来ないということです。

 

もちろん、仕事を受けるときに、こんな仕事だよ、と言われて受けていると思います。しかし、仕事ですからイレギュラーはもちろん起こります。たとえば、PL積みのPL降ろしです、手は使いません、なんて言われていたのに、実際には多少の手積み手降ろしが発生したり…。かなりの距離を走る行程にされてしまったり…。

 

文句は言えるでしょうが、荷主も仕事をさせなければならず、結果的にその行程を走らないといけないことが多いです。ですので、よくわらかないチャーターの話はきちんと仕事の中身を聞くことが重要です。

 

当日の売り上げの目処がつく、というのも裏返すと、それ以上は稼げないということになります。閑散期はいいのですが、繁忙期には稼げるチャンスをみすみす見逃すことになりかねないのでチャーターを受けるのは考えものです。しかし、閑散期はやったのに繁忙期はやらない、というのは心情的になかなか難しいでしょうから、バランスが大事ですね。

 

まとめ

チャーターの仕事はときには薬となり、ときには毒となります。楽チンなので私は結構好きなのですが、乗務員からすると嫌な行程にあたることもあり、乗務員から文句を言われることも。

 

また、運賃も1回1回走るよりは少ない傾向がありますので、チャーターで目標金額の売り上げが立つと思ったとしても、費用対効果は常々計算しておくべきです。荷主にいいように使われないように、こちらもきちんと考えることが大事です。

 

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