配車担当のたろーです!人件費が高騰していて、厳しい!という話。
輸送するトラックが集まらない!!?
本日こんなニュースが紹介されてました。
トラックを傭車するときに必要になるのが、人件費+車格の運賃だということは何となくわかると思います。トラックも2t車よりも10t車の方が購入価格が高いですから、それに見合った運賃をいただかないと維持できないよ、ということですね。
しかし、現在は人件費の高騰が待ったなしという現状となり、車格よりも人件費の方に重きを置くようになっている、という話です。
この記事の後半部分に、
「例えば、トラックを7時間運転して、その前後に2時間ずつの作業があったとして計11時間。一般道路の平均時速が40kmとすれば、1日に走れる距離は300kmに満たない。そんな現実を踏まえると、燃料サーチャージなど放っておいて、人件費に意識を集中することが必要だ」
という記述がありますが、本当にその通りだと思います。というか、運行管理の勉強をすると、乗務員が1日に運転できる距離少なっ!って普通は感じると思うんですよね。
今までは割とそんな状況でも、
「うちはそこまで厳しくやんないから」
という謎の自社ルールでガンガン運行させてしまったりして、売上をバンバン稼いでいた運送会社も多くありました。しかし、今はだんだん規制の波に阻まれて、それが困難になってきています。というか、本来あるべき姿にようやくなりつつある、と言うべきですか。
ですので、人手不足+労働環境の改善により、本当に人が足らなくなってきているわけなんですね。
労働環境改善では改善できない業界
乗務員の働く環境としては、どんどん良くなっていく一方で、本当に法に基づいた労働環境になった場合、人が集まってくるのか?という疑問が私にはあります。
というのも、やはり物流業界は悪いイメージがかなり着いてしまっており、若い人が集まってくるような魅力的な場所ではないということ。インスタ映えという言葉がありますが、物流業会はインスタ映えしませんよね(笑)。冗談みたいですが、でもこれって、今の若者にはかなり大きい環境要因だと思うんです。
やっぱりイメージっていうのは大事で、人に対して、
「わたしはこんな会社で働いているよ」
とアピールできるような業界でなければ盛り上がらないわけです。特に今の若者は、承認欲求が強いので、イメージの悪い業界や会社で働いていると、
「え、そんな会社で働いてるの?」
みたいに思われるのが嫌だと考えてもおかしくないわけですよね。
そして何より、将来的には自動運転やAIに確実に仕事を奪われる状況にあること。これは配車マンも遅かれ早かれそうなると思いますが、乗務員はもっと早い時期に仕事がなくなると私は思っています。
宅配などはまだ時間がかかるかと思いますが、幹線輸送の一次系の仕事は間違いなく仕事がなくなるでしょう。検品なんてしない、バラ仕事なんてしない、という乗務員はおそらく仕事がなくなるのが早いのではないかと推測しています…。
というわけで、労働環境を改善したところで、労働人口が増えるわけではないという根拠をわかっていただけたでしょうか。要するに、乗務員になってもこの先の人生やっていけない、ということが確定しているのが一番の要因なのです。
まとめ
物流業界にはびこる根の深い問題ですが、これが実情です。今いる人たちをどう活用するか?実際にはこれを考えることが、まずは直近の問題解決方法ではないかと思います。
最初に書いた、ニュースにもあるように人件費が高騰しているので、運送会社は運賃を上げてもらうチャンスです。自動運転もAIもまだ普及するのにまだ猶予のあるこのときに、いかにして運賃を上げていくか?というのが運送会社の乗務員確保に向けた戦略といえるかもしれませんねー。