配車担当のたろーです!睡眠不足の確認してますか?
点呼時の睡眠不足の確認が必須に
2018年6月1日から、乗務員の点呼時に睡眠不足の有無の確認が追加されました。人によってどのくらいが適正な睡眠時間なのかわからないなかで、どうやって点呼するのか?という疑問はありますが、乗務員保護のために点呼時の状況が追加されたわけです。
しかしこれ、本当にどうやって確認するんでしょうか?
自己申告だとしたら、こんなのいくらでもごまかせますよね?正直言ってこんなことを追加する意味があるのか疑問です。
物流weeklyにも睡眠不足の記事が上がっていました。
物流weeklyは物流の記事として非常に面白いので、物流業界にいる人は読んで見ることをお勧めします。課金して購読するほどではないとは思いますけどね。読んでる人は感想教えていただきたいですねー。
睡眠時間を申告させる点呼の取り組み
件の物流weeklyの記事に、
仮眠による延着防止を目的に点呼時の就寝・起床時間、睡眠時間を申告させる取り組みを独自に2年前から行っている大手の事業者がある。睡眠が4時間未満の場合は対策として停車し、トラックから降りて携帯電話で運行管理者と会話させる機会を、距離別に定期的に設けており、結果として居眠り運転の抑止にもなっているという。
との記述がありました。
なんというか、職種としてしょうがないのかもしれませんけど、プライベートも全て管理されているような気がして、私はあまり好きではありませんね。
しかし、逆に言うと、乗務員を管理するにはこれくらいのことが必要ということなのでしょうかねぇ。ますます自動運転が実用化してほしい感じに気持ちになってきました。
まぁ申告制にしたとしても、睡眠時間は簡単にごまかせるので注意が必要かなと思います。もう少し技術が進歩して、アルコール検知器と同じように睡眠不足感知器を発明してくれるのが一番わかりやすい点呼への組み込みの近道ではないでしょうか?
配車係の睡眠不足は?
乗務員の睡眠不足にメスが入ったところで、同じ物流業界にいる配車係の方はいったいどうしていただけるのでしょうか?というのが私を含め配車マンの気になる動向かと思います。
結果的に言うと、配車係はそのようなしがらみは全くありません。
会社で唯一の配車担当として仕事をしている人は、朝の点呼から夜の点呼まで一人で行わなければならず、いつ出社していつ退社すればいいのですか?という状態かと思いますが、国からのケアは全くありません。
幸い、私は数人体制の配車係として仕事をさせてもらっているので、あまりにも長い残業はありませんが、やりとりをよくする運送会社は、
「まだ帰れないんすよー」
という泣き言をよく聞いてます。こういった現状も改善していくことで物流業会に人が入ってくると思うので政府関係者はぜひ乗務員以外の人間のケアも考えていただきたいものです。
まだまだ浸透していない睡眠不足への周知
私が配車している仕事でも、納品先にてよく言われるのが、
「なんで遅れるわけ?」
というクレームです。地場配送だとそうそうありませんが、幹線の配車だと結構言われたりします。そして、そのようなクレームを言うのは地場配送しかしていない物流会社なのですね。
地場も幹線も同じですが、乗務員はその行程をやる前には別の行程をやっているのです。みんながみんな同じ境遇で仕事をしているわけではない。前の仕事が遅れてしまったら、待機時間も変わりますし、休憩時間も変わります。
しかしそのような背景を無視して、
「あの車は同じように到着してるのに、なんでこの車は到着してないの!?」
というクレームはかなり頻繁にいただきますね。
しかし、基本的には連続で運転できる時間は決まっていますし、休憩も必ず取らなければなりませんし、点呼時に睡眠不足になっているわけにはいかないので、休憩時間というのは取らなければならないのです。
ですから、入庫を受けるセンター様はぜひとも、乗務員に対して文句をあまり言わないようにしていただきたいのです。文句を言うなら、それを手配した配車マンにしてほしいのです。乗務員は言われた通りの仕事をするしかないですから、遅れてもいいから言ってくれと配車係から指示を受けている可能性があるわけです。
人間としての良心があるなら、せめてそんな背景を少しでも汲み取ってほしい。それが委託も含めた歯医者業務をやっている私からのお願いです。というか、ほんとこれはマジでお願いしたいです…。クレーム受けてもどうしようもないことが多いので…。
最後に
睡眠不足と一口で言っても、それを証明するのが結構難しいというのがわかっていただければ幸いです。ま、そもそも、適当な配車をすることがなくなれば、こんなことは気にしなくていいはずなんですけどねぇ…。