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乗務員の固定は必要ですか?

乗務員に毎回同じルートを回らせる?

 

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説明している時間が無い…

 

配車係のたろー(@haisyaman_taro)です!

 

特定のルート配送をやっている場合、誰がどこのコースを行くか?というのは常に検討案件かと思いますが、乗務員の固定が必要か?と言う問題についてちょっと考えてみました。

 

ルートに乗務員を固定するメリット・デメリット

 

私としては、割とメリットの方が多いのかな?と思っているのですが、以下の点がメリットとしてあげられると思います。デメリットはこれの逆になりますね。

 

  1. 各得意先の情報を説明する必要がない
  2. ほぼ確実にルートを回りきれる確証を持てる
  3. 納品先の融通が利くようになる
  4. 不平不満を言われずらい

 

見出しでほぼわかるかと思いますが、一応説明していきます。

 

各得意先の情報を説明する必要がない

 

これは配車係にとってはかなり時間の短縮に繋がるポイントで、乗務員をルートに固定している場合、乗務員は各得意先の軒先条件を理解していますので、説明のための時間を取られないのが最大のメリットです。センターといえば聞こえはいいですが、やはり人間が運営している以上、細かいローカルなルールが存在することが多いです。乗務員を固定することにより、些細なことを気にしなくてもよくなるというのはとても気が楽なものです。

 

しかしながら、このようにルートを固定してしまうと、その乗務員しか情報を持たなくなる可能性があり、逆に他の人には絶対に回れないルートになってしまう可能性もあります。その乗務員がずっといてくれればいいですが、病気で休むことだってあるし、辞めてしまう可能性も捨て切れません。ルートを固定するにしても、軒先条件の共有は配車係としてやっておくべきですね。

 

ほぼ確実にルートを回りきれる確証を持てる

 

配車係にとって頭の痛い問題は持ち戻りです。通常各センターには納品時間というのが設けてあり、システムの入庫受付の関係上、納品時間を過ぎてしまうと荷受けを断られてしまうこともあります。納品時間に間に合わず持ち戻りになった場合、再配達料金は運送会社側で負担することが多いので、できれば避けたいところでしょう。

 

しかし、乗務員が固定されているルートというのは、レギュラーで回っている乗務員が回りきれるからルートとして存在しているわけで、特別な事情がない限り持ち戻りが発生することはないな、と判断することができます(ここで言う特別な事情とは、納品先の混雑等でいつも通りに運行出来ないとかです。渋滞で、というのはあまり考慮されないようです)。

 

ルートをフリーで乗務員を回していると、走り慣れてない道路や、道路が渋滞していた時の適切な迂回ルートなどを選択できない可能性があり、延着持ち戻りということになりかねません。試しに違う乗務員を走らせる場合は、暇な時期などで慣らしてから本稼働させるか、通常よりも納品先を抜いて(別のルートにつけて)走らせるのが無難でしょう。

 

納品先の融通が利くようになる

 

同じようなことなのですが、いつも行ってる乗務員が納品先に行くと、納品先としても気が楽です。細かいルールを向こうも説明しなくていいですし、なんならセンターの方と仲良くなって融通を利かせてもらう乗務員も出てきます(私もそうでしたけど)。

 

また、納品先というのはトラックが何台も納品があるものですから、自然と乗務員同士も仲良くなりがちです。結局、同じルートを同じ乗務員が走ることが多いということなんですけどね。そうなると協力して納品を行うなどで効率を上げてくれる可能性もありますね。

 

初見の乗務員を納品先に行かせると、相性によっては一発でクレームが来るセンターもあったりしますし、そういうことを考えなくてもいいのは乗務員固定のメリットかもしれません。デメリットは全くこれの裏返しですね。

 

不平不満を言われずらい

 

きついルートの場合は、このルート変えてくれと相談がある可能性はありますが、基本的には同じルートを回していれば乗務員はあまり文句を言ってきません。乗務員もいつも通りのコースだと思えば気が楽でしょうし、新しい場所はよくわからないなーなんていうストレスも感じなくて済みますからね。

 

関係あるかわかりませんが、人間にはホメオスタシス(恒常性の維持機能)というのが働いていて、変化を嫌う傾向があるようです。体温が毎日一定なのも、脈が一定に保たれているのも、この人間に備わっているホメオスタシスのおかげ、だそうですね。

 

逆に毎回違うルートでコースを組んでいると、なんであいつはいつも楽なルートなんだとか、苦しいコースばかり俺につけやがって、などと言う文句を言われずに済みます。ルート固定していると、基本的には自分のコース以外はよくわからないので、比較のしようが無いですから。

 

それでも固定する?しない?

 

というわけで、乗務員を固定することのメリット・デメリットを考えてみました。配車係としては、日々の時間短縮のために乗務員を固定していることの方が多いように感じますが、乗務員に何かあった時のためにサブで運用するような形がベストなのかなと思います。

 

また繁忙期になると、いつものルートに荷物を積み切れないということもありますから、複数の人に回れるようにしておくのはリスクヘッジとしても必要ですよね。

 

ま、本当は特殊な納品先が無くなることが一番の改善ポイントだとは思いますけどね…。棚入れとかさ、自主荷役とかさ、センターの仕事だよね、それってさ…。

 

捕捉

 

捕捉ですが、乗務員が納品先の人と仲良くなったり、他の乗務員と仲良くなったりするのは、乗務員の特性にもよるので、ルート固定していても上記のことが起こるとは限りません。乗務員の仕事を選んでいる人の中には、一人で仕事をしたい、誰とも話したく無い、という理由でトラックドライバーを選択している人もいるからです。

 

私も基本的には乗務員していたときはそっちのタイプでしたので、自分からコンタクトを取ることは無かったですねー。一応捕捉です。