物流だ!配車マンの苦悩、ストレスの日々

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運行見積もり時の注意点とは?

見積もり依頼はチャンス!

配車係のたろー(@haisyaman_taro)です!

 

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今の相場だと見積もりはこれくらいですかねー

 

配車をやっていると、お客さんに、

 

「ここからここまでなんだけど、いくらならできる?」

 

こんな質問をされることがあるかと思います。

 

安易な答えをしてしまうと、自分が困ってしまいますよというお話。

 

見積もりを出すと言うことは?

 

「だいたいでいいから、いくらか教えてよ」

 

甘い言葉で荷主さんは我々から運賃を聞き出そうとしますが、安易に金額を言ってはいけません。というのも、ここで言った金額が今後の仕事のベースになってしまう可能性があるからです。

 

また、ざっくり出来そうな金額を言ってしまった場合、荷主は通常この運賃で出来るもんなんだなと考えてしまいます。つまり、具体的にこの話が進んでしまった場合、言ってしまった運賃で動かざるを得なくなるということなんですね。

 

「いや、あの時はざっくりって言うから一般的な金額を言っただけで…」

 

「だったら、その時に絶対にできる金額で言ったらいいじゃん、いいからやってよ」

 

というやりとりが今も昔も何度やりとりされてきたことか…。

 

特に取扱の配車係というのは、電話一本で契約が成立してしまう恐ろしい仕事です。安易な運賃提示は控えるべきでしょう。

 

詳細な情報を確認し、折り返して連絡する

 

物流のことをあまりわかってない荷主さんは、行程さえわかってれば運賃が出るものと思っている人が多いです。宅急便感覚でトラックを動かせると思っているのでしょう。

 

しかし、BtoBの仕事では付帯作業がつきものです。2tであれば車上渡しなのか、階上げなど発生するのか、4t10tであればPL下ろしなのか手積み手下ろしなのか、条件を確認しておかないと自社でやるにしても、傭車に振るにしても手配が難しいでしょう。

 

バラだと思ったらPLだった、とうのなら乗務員は喜びますが、逆だと烈火のごとく怒りをぶつけてくるでしょうし、傭車の場合最悪運んでくれない可能性すらあります。

 

傭車に振るにしても、利益が取れるような運賃を提示する必要があると思いますね。

 

そして、ここで肝心なのが即答せずにその場は一旦電話を切って、対面の場合は持ち帰ってから、改めて運賃を伝えた方がいいと言うこと。長年配車係をやってると、だいたいの運賃というのは出せるかと思いますが、上記でも書いている通り、一度でも運賃を口にしてしまうとそこがベースになってしまう可能性が高いです。

 

あとで、「あ、そういえば、あの行程だとちょっと難しいかも」と思った時に、後の祭りになってしまっている可能性もあります。営業の商談だとその場で即答しないといけないかと思いますが、その際も「のちのほど書面で提出させていただきます」、くらいの切り返しをしておいた方がいいでしょうね。

 

強気に行くのも大事

 

今までの行程が安い運賃だったため、それと近い行程の場合、

 

「あの行程がこの運賃なのに、なんで新しい行程はこの運賃なの?」

 

と荷主から聞かれることもあるかと思います。しかし、その安い行程がいつに締結された仕事なのかを知っておくことは大事です。つまり安く運べた時代に設定された運賃であった場合、新しい運行に当てはめることは適切では無いというのを荷主に知らせなくてはならないわけです。

 

「あの行程は10年前からやってる行程で、値上げもしていただけてない状況です。なので、せめて新しく始まる行程については、今の相場にあった運賃でやらせていただきたい」

 

これならば、今までの行程は今までの運賃でとりあえず現行やるということなので、荷主さんに逆らうことにはなりませんし、仮に新しい行程が今の相場で勝ち取れた場合、後々現行の運賃に対しても、

 

「そろそろあの行程も値上げしていただきたい。新しい行程は今の相場でいただけているので運行可能だが、もうしばらくするとあの行程を走れる車がいなくなってしまう」

 

という言い回しで値上げ交渉も可能ですからね。まぁ乗ってくれるかは荷主次第ですが…。

 

どちらにしろ、新しい行程というのは荷主と運賃交渉するチャンスでもあります。即答はせず、戦略を持って強気に交渉に行くのもいいんじゃないかなーと思います。ちなみに、私は成功率半々くらいですね(苦笑)