物流だ!配車マンの苦悩、ストレスの日々

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とある物流センターの配マンの1日

物流センターの配車係の1日を公開

配車係のたろー(@haisyaman_taro)です!

 

前回は取扱の配車担当の一日を記事にしてみました。今回は物流センターの配車マンの一日を書いてみたいと思います。

 

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どちらにしろ電話は必須ですね

 

www.butsuryu.xyz


配車係たろーの1日

 

たろーの会社は自社便30台、協力会社からの専属車両(自分の会社の車ではなく、たろーの会社を信頼してトラックと乗務員を預けてくれる会社の車。複数の会社から預かり)20台を動かしている中規模の物流会社です。

 

たろーの会社ではある食品メーカーの直接契約で、東京都内の配送を保管から含めて請け負っています。たろーの営業所は他に仕事はしておらず、食品メーカー一社のみの荷物で生計を立てている状況です。


たろーの午前中

 

朝6時半起床。とりあえず会社のスマホを確認。傭車から朝の5時に着信あり。すぐさまかけ直す。

 

「すいません、納品先で商品破損しちゃいました」

 

事故や事件が起きたときは担当の配車マンに連絡が来ます。大きい会社では無いので、夜勤担当の配車マンはおらず、会社携帯でも自宅から仕事をこなします。

 

「伝票はどうなってる?訂正になった?わかりました。上に報告するんであとで詳しい状況を教えてください」

 

トラブルがあったら逐一報告するのが配車マンの仕事です。朝一から報告書を作成する業務が発生してしまいました。

 

7時半に自宅を出発。8時に会社到着です。倉庫では朝からメーカーからの入庫作業が始まっており、それを見ながら事務所に入ります。

 

「入庫多いし、明日は出荷多そうだなぁ」

 

事務所に入るとパソコンを立ち上げ、受注情報をチェックします。入庫状況を見た通り、やはり明日は少し納品が多そうでした。

 

(明日は車足りないかもしれない。声かけておくか)

 

「明日結構荷物出てるんだけど、社長のところで何台増車できます?2台?貸してもらっていいですか?」

 

こんな電話をしながら、乗務員からの連絡も配車係に届きます。

 

「もしもし?一見目納品完了?了解、次の降ろし先に向かってください」

 

「納品先でハマってる?了解、メーカーに言ってくるからちょっと待ってて。前に何台いるの?10台?!やばいね、それは…」

 

「二軒目終わり?結構時間かかったね。三件目まで間に合わないから高速使って行って!」

 

50台も車がいるとひっきりなしに連絡がかかってきます。また、メーカーからの問い合わせも発生し、午前中はてんやわんやになることが多いです。

こんな感じで乗務員と周りの会社の配車係とメーカーとのやりとりで午前中が終わります。

 

たろーの昼

 

翌日配送の場合、14時くらいまでにデータが確定することが多いです。なので、昼になると大まかな翌日の受注状況が見えてきます。

 

早めに車が何台必要かを計算する必要があるので、その受注速報を使って荷組をしていきます。ちなみに荷組とは、得意先を組み合わせてトラックが回るコースを作ることをいいます。

 

パンをかじりながら、

 

(あー、この得意先が出ちゃったかー。ハマるんだよなー)

 

(お、ここが大きく出ると稼げるチャンスだな。多少赤字のコースが出来ても取り戻せるぞ)

 

(やべ、やっぱり車が足りないかも…。まだ空いてるか…)

 

なんて考えながら荷組していきます。ゆっくりとご飯を食べてる暇はありません。

 

受注状況によって、メーカーからも時間指定や車種指定が連絡来ることもあり、そのたびに微調整をしながら荷組する形です。

 

昼は結構考えることが多いです。

 

たろーの午後

 

受注が確定すると、いよいよデータを本格的に取り込むことになります。

 

たろーの会社では配車システムが導入されているのでデータを一度システムに取り込むことになります。システムに取り込むと、あらかじめ登録されているコースごとに自動的に納品先が振り分けられる形です。

 

これを昼に仮の配車を組んだように得意先を振り分けて微調整していきます。確定データで納品先が増えていることもあるので、コースによっては回れなくなることもあります。そのときは、また微調整を行い売上があがって回りきれる荷組に変更していきます。

 

コースを組み終えたら、あとは手持ちの車をコースに当てはめていきます。すなわち配車していくわけです。

 

(Aさんじゃこのコースは回れないからBさんに。このコースは待機が発生するから我慢強いCさんにしておくか…。このコースは簡単だから傭車にやってもらおう)

 

長時間待機が問題視されている昨今ですが、すぐに改善されるわけもなく、やはり待機が発生してしまいます。

 

配車担当としては、心苦しいですが待機が苦にならない乗務員にコースを回ってもらったり、せめて件数を少なくしたりと配慮をしたコースを作成し、なんとか回ってきてもらうしか手立てがないわけです。

 

(せめて1件でチャーター運賃がもらえればなぁ…)

 

これは物流センターで配車してる人は誰しも思うのではないでしょうか?

配車荷組が終わったら荷組確定を行い、倉庫にピッキング用のデータを送信します。

 

たろーの夕方

 

倉庫が出荷作業をしている間に、たろーは乗務員用の運行指示書を出力します。

 

今のシステムは大体どれを選んでも同じような機能があるようで、多分に漏れずたろーの会社のシステムもコースごとの運行指示書を出力することが可能です。

 

傭車にはそれをそのままfaxし、運行確認をしてもらう。それに対して、運行する乗務員を連絡もらうのがお決まりのパターン。

 

夕方になると翌日配送の荷物を積みに来る自社便や傭車が続々とセンターに入場してきます。受付に来た乗務員に運行指示書を渡して積込を行って貰います。

 

倉庫に積みに来る傭車の車番を伝えたりと慌ただしく夕方が過ぎていきます。

 

たろーの夜

 

忙しくない日はそのまま退社。繁忙期になると、配車担当も倉庫に行って出荷を手伝うことに。

 

大きい会社になると完全に区切られてることもあるようですが、中規模の会社だと配車マンは便利屋として使われることが多いです。

 

「明日はトラブルがないといいなぁ」

 

だいたいそんなことを考えながら、帰宅することが多いんではないでしょうか?

 

まとめ

 

取扱の配車マンと物流センターの配車マンだと仕事の質が違うことがわかってもらえれば幸いです。

 

どっちが楽でどっちが辛いというのは無いと思います。業務の質によって辛いは変わると思いますので。

 

色々やらされることに不満を持つ配車マンも多いと思います。大きい会社なら、昇進するために知識として必要だしな!と割り切れますが、昇進に魅力があまりない中小企業だと、嫌気がさしてしまうかもしれませんね…。