物流だ!配車マンの苦悩、ストレスの日々

弱小物流配車マンが物流のあれやこれやを配信

コロナウイルスが破壊する物流の世界

実感する実体経済の不況

配車係のたろー(@haisyaman_taro)です!

コロナウイルスの影響が実世界にもウイルスの如くジワジワと蝕んできています。配車係として最近感じていることを今回は書いていきたいと思います。

 

 

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金がない…

 

取扱荷物の減少

 

取扱での話になりますが、まず感じているのが、いつももらっている仕事が極端に少なくなってきていること。仕事をくれる荷主から、常に4、5本出ていた仕事が1、2本、あるいは0ということも増えてきました。

 

定期で走っている仕事も同様で、今までだと暇な月曜や土曜日に、

 

「ごめん、明日は仕事ないから休みにして!来週の月曜は他の車を休ませるから!」

 

みたいなお願いが定期で預かってくれている配車マンから来てたりしましたが、4月でこれは聞いたことがありません。しかも毎週月曜は休みにして、とか。使う側の体力もガンガン削られている印象です。

 

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先受け案件のキャンセル

 

取扱の仕事をしていると、1週間先とかの仕事を依頼されることがあります。先の仕事って空車地が合わないこともあるので、受けないこともあるんですが、暇な可能性や、その空車地ならどうにかなるだろという判断から先受けする時もあるんですよね。

 

しかし、最近はその先受けの荷物も、

 

「ごめん、なんか仕事が延期になっちゃったみたいでキャンセルだって」

 

と依頼の取り消しが増えてきました。

 

政府の緊急事態宣言を受けて、工場の生産ストップ、あるいは降ろし地の出勤停止などで仕事自体がなくなってしまった可能性が一点。もう一つは、あまりにも仕事がなさすぎて、降ってきた仕事を取り戻すためにキャンセルを言ってきている可能性が一点。私は後者が多いように感じています。

 

配車の世界では、前日の午後とかにキャンセルが発生した場合はキャンセル料の話ができますが、2日前とか3日前にキャンセルが発生した場合はキャンセル料が出ない場合が多いです(請求も基本的にはしない)。

 

3日前とかに言われてきているので、マジでヤバイって思ってるんでしょうね…。

 

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運賃の減額

 

定期荷物の運賃の不当な減額は下請法により禁止されていますが、取扱についてはその場その場で運賃が決まるのでその限りではりません。

 

取扱で出回っている運賃の減額がかなり厳しい下落幅になってきています。

 

関東の地場で積み置き(納品日の前日に積み込みして届ける仕事)を10tで請け負った場合、現在の相場感で言えば通常30,000円を下回ることはありません。が、最近は平然とそれを下回ってる荷物が出回っています。

 

そして、それが飛ぶように売れていきます。

 

運賃を下げる行為が横行すると、業界全体の運賃を押し下げてしまいますのであまりいいことではありません。しかし、トラックを運転する乗務員は歩合で給料が発生していることが多く、この状況では仕方ない状況なんでしょうね。

 

もはや、それすらも序章に過ぎない可能性すらあります。

 

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預入車両の停止

 

運送会社が仕事をするのに荷主をやっている物流会社に預け入れる形で請け負うスタイルがあります。この場合、運賃はフリーで動くよりも若干安くなるのですが、あまりにも暇すぎる時以外はほぼ毎日仕事があるので、運送会社としては収入の目処もつけやすく、請け負いたい形式の一つだったりします。

 

しかし、この預入車両ですら、このコロナウイルスの影響で停止になることも出てきているようです。

 

私が聞いた話によると、工場が止まったせいでそこで預かっていた車両が20台くらい止まったとか?

 

この止まった車輌がフリーの取扱市場に出てきますので、さらに荷物の争奪戦が起こることは必至となりそうな様相です。

 

肌で感じる不景気の音

 

こんな感じで、ここ1、2週間で物流市場はかなり激変しました。毎日明日の配車はなんとかなるか?今日はまだついてない車に仕事をつけられるか?と不安になりながら配車業務にあたっています。

 

例年であれば、1月にしかこんな不安はなかったんですけどね。恐ろしいです。

 

なりふり構わず仕事をとりに来る業者も出てきてますし、特に大手になればなるほど結構エグい手をつかって仕事をかき集めているような印象を最近は受けています。その手口はちょっとブログには書けませんが…。

 

物流は止めないと政府は言ってますが、動かす荷物がなければ止まらざるをえません。こればっかりは、我々一般消費者の消費マインドにも関係することですから、一刻も早くコロナウイルスが終息することを祈るばかりです…。

 

苦しい状況ですが、踏ん張っていきましょう。