配車担当のたろーです！お客さんを取られたことありますか？
配送している運送会社を直接口説く客
配車の仕事をしていると、よくやる仕事というのが出てくると思います。行程がいいからと、傭車によく振っていると、乗務員から、
「お客さんに直接うちと仕事しようよ、中抜きがなくなるから実入りもよくなるでしょ？って言われたんですけど」
なんて報告を受けることがあります。最近はあまり聞かなくなりましたけどね。
物流の仕事は、
- 荷主→物流会社→運送会社
みたいな感じで下に下に掘り下がって行くことが多いです。荷主から見ると、物流会社を通さずに直接運送会社にお願いしたほうが安く済む、という風に思うのかもしれませんね。
私はそれで話が成立するならどうぞやってください、というスタンスです。というか、そのほうが荷主の言うように中抜きやダンピングがなくなりますから、物流費が安く済むというのは当然の考え方だと思います。
しかし、現状の物流業界というのはビジネスの上に仁義や人情が存在しています。非合理的ですが、古い体質のため、これをないがしろにするとお客からの信頼を失う可能性を秘めています。ですから、会社員としては筋を通してやるべきであると忠告しておきます。
泣き落としを行う荷主たち
つい先日、定期で入っていた仕事を断ったことがありました。あまりにも積み込みに時間がかかり、荷下ろしにも時間がかかるため、もらっている運賃では割に合わなかったからです。
その旨を仕事をもらっている物流会社に伝えたところ、その上の荷主が私がお願いしている運送会社に直接電話をかけ、積み込みも荷下ろしも一番にするからやめないでくれと懇願して来たというのです。
そんなことを言うくらいなら最初からやってくれよ、と思ったのもありますが、じゃあもう少しやってみるかとならなかったのにはもう少し理由があります。
こんなことをやってくる荷主というのは、次第に要求がエスカレートするからに決まっているからです。おそらく、今度は直接乗務員に電話なり指示なりを出し始め、コントロールしようとしてくるでしょう。または、仲のいい会社を紹介してくれとか言ってくるかもしれません。
運送会社はつながりのある会社の仕事を続けることが多いため、あまり新規の繋がりがありません。ですから、運送会社にコネのない荷主は、そこに断られると困ってしまうわけですね。だからなりふりを構わない、というのもあるかもしれませんが。
上記の理由により私は断固としてその荷主からの仕事は断ることを決めました。仕事をくれている物流会社の別の仕事はもちろん引き受けますけどね。
配車マンは人とのつながりを大事にして
幸いにも私がお願いしている運送会社も、順番を守ってもらわないと困りますよ、というタイプの会社でしたので、直接話に来られても困りますと追い返したようです。
ですが、もし目先の金に目が眩んで、直接仕事しちゃおう！って考える運送会社だったらこうはなってなかったかもしれません。しかし、そんなことをしようものなら悪評はあっという間に広まってしまいます。地域の物流会社の噂というのはすぐに伝わるものです。
人間関係は誠実に真面目に行い、信頼と仕事を失わないようにしたいものですね。
最後に…
余談ですが、私としてはこのことは特別悪いことではないと思っています。それでビジネスが成り立つならOKでしょう。というか、この中抜き構造ってあまり好きじゃないんですよね私…。まぁ、現在の業界の調和を考えると、とりあえず大人しくしておくほうがいいのかな？というスタンスということです。
