配車係のたろーです!
今日は物流weeklyに面白い記事が上がってたので取り上げたいと思います。
税理士の指摘 「運送業のことわかっていない」
この記事ですね。
抜粋すると、
顧問の税理士から「傭車の支払いを減らすべき」と指摘された。
ということです。要するに、受けている仕事に対して、例えば乗務員が怪我をしたとか、病気になったとかいう理由で仕事に穴が空いてしまった場合、赤字覚悟でも傭車を確保して仕事をさせるのが良くない、という指摘ですね。
確かに経営の視点から見るとそれは確かにそうで、退っ引きならない事情がある場合は断る方がいいのでは?というのは至極もっともな意見だと思います。請求より支払いが多いなんて普通に考えたら意味がわからないですもんね。
しかし、このような状況って結構頻繁に起こってたりします。
信用で仕事を得る配車係
AとBの協力会社の配車マンがいたとして、能力や傭車力はほぼ同じだとします。
Aに仕事を振っていて、仕事に穴を開けられてしまったとしましょう。
あなたはAに次も仕事を振るでしょうか?
配車係のロジックって本当にこんなに単純な形で成り立っているんですね。だって、仕事をお願いして、仕事を受けていたにも関わらず、やっぱり車いませんでした、じゃ次に仕事をお願いするの怖くないですか?同じような傭車力なら次からBに頼みますよね?
また、信用って目に見えない数字ですが、増えるのはコツコツですが、減るのはどかっと減ります。一つの仕事で1ポイント増えても、一つの失敗で7ポイントくらい減るイメージです。ですから、穴をあけてしまったみたいなことが配車係としては一番やってはいけないこととされているんですよね。
デスクワークであれば、この仕事は来月のこの日までに仕上げて欲しい、みたいに猶予があるわけですが、物流は当日の朝に積んで昼までに届ける、みたいに時間がタイトなことが多いので、一度失敗するとリカバリーが難しいんです。その辺りが、物流に携わってない人たちに伝わりづらい部分なんですよね。
余剰の車両・乗務員を抱える余裕のない中小物流会社
こういった事態に備えるために、通常はリスクヘッジで余剰の人員を抱えておくべきなのでしょう。しかし、9割が中小企業の物流会社において、そんな余剰の人員を抱えていられるほど余裕のある会社というのはありません。
最悪、配車係や社長が引き受けて仕事をしたりしますが、中小の運送会社だとそもそも配車係も社長もハンドルを握ってたりしますので、それすら難しかったりするんですよね。配車係は空いてるけど余剰のトラックはないよ、とかね…。
正直、これに関してはうまい対処の仕方がみつかりません。無理のない行程を組んでいたとしても、突発的な事故や、足止めを食らって間に合わないとか、そういうことは頻繁に起こりますからね。車両を何台も抱えている大きい運送会社なら、なんとかやりくりして無理やり仕事に向かわせることができる場合もありそうですが…。
金で解決できるなら金で解決するしかない!と思いますが、それでも解決できない場合ってみなさんはどうしてますか?