仕事の内容を変える転職は慎重にね
配車係のたろー(@haisyaman_taro)です!
最近TwitterのDMでちょくちょく個人的な相談をもらうようになったので、ブログでもちょっと書いてみようと思います。
配車マンになりたくて転職を考えてます!的な質問をいただくんですよ。私が配車係としてTwitterで発信しているから、それが目に止まって相談してくれているんだと思うんですよね。
実際のところどうなのか?どうするべきか?という私なりの答えを書いてみたいと思います。
配車係とは
配車の仕事関係は他の記事でもかいてますので、詳しい内容なそちらを見ていただくとして、とりあえずこの記事中での簡単な説明をさせてもらうと、配車係とは荷物と車をマッチングさせる仕事をする人のことです。
配車マンとも呼ばれたりしますけど、一般的には配車係の方が自然でしょうかね。
「荷物と車をマッチングさせるだけでしょ?簡単じゃん」
と思われるでしょうが、やってみると意外と仕事が多岐に渡っており、荷物と車をマッチングさせる仕事をしている時間は1日の1割にも満たないかもしれません。
正確には配車の仕事もしている事務員、みたいな位置付けな気がします(すごく乱暴な言い方ですが…)。
そもそもなぜ配車係になりたいの?
なんでこんなニッチな職業になりたい!と思うわれるのかわかりませんが、物流業界に身を置いている人からすると、配車マンになりたいんだけど、とはなかなか言わないんじゃないんじゃないでしょうか。
私が配車マンになった経緯を少し話しましょう。
私は物流業界に身を置いた時、最初は乗務員の仕事をしていました。2tトラックで問屋やセンターに納品に行くBtoBの仕事です。その後、その会社が配送関係は全て傭車に切り替えるという決断を下したところで、私は倉庫管理の方に異動となります。
倉庫管理について結構知識がついてきたので、ステップアップとして転職をしました。で、今の会社に入ったわけですが…。
「おい、たろー、前の会社で乗務員やってたんだろ?」
「はい、2tですけどやってましたよ」
「じゃあ配車の仕事って知ってるよな?」
「え?はあ、まぁ配車される側でしたけど」
「明日から配車な」
「まじっすか」
という感じで配車にさせられてしまったんですね(苦笑)。ちょうどその時に会社の状態があまり良くなくて、見切りをつけた配車マンが立て続けに辞めてしまった時でした。
冒頭にも書いた通り、物流業界にいた人からすると配車係なんてやりたくないぜ、という人が多いものです。乗務員も倉庫もあまり人と関わりたく無いからこの仕事を選んでいるという人も多いですし、結構きつい言葉で配車係が責められたりしているのを見てきていましたから、なんで配車係なんてやらないといけないんだよ、と私も思いましたね。
とはいえ、やりもせずに投げ出すのもシャクだったので、とりあえずやるだけやってみるか、という感じでやり始めたのが最初のキッカケでした。
あんまりやりたくないなーと思っていた私なので、配車係になりたいんです!と相談を受けると、本当に大丈夫かな?と心配になってしまいます。
私に相談してくれる人の職業
相談をいただく人の前歴を聞いてみると、6、7割が他業種からの転職。それ以外は2、3割が乗務員からの転職、配車係からの転職相談は残念ながらありません(苦笑)。
おそらく、転職求人サイトなんかを見ていて、物流業界の求人に配車係と書いてあるのを見て配車係になりたいと思ったのかな?と推測します。DMであまり込み入ったことを聞くのもあれかなーと思って、さらっとしか聞かないようにしていますが。
転職サイトを見ていると、結構名の通った会社が配車係を募集しているので、会社名につられて応募したくなるのかもしれませんねー。私も転職するしないに限らず結構眺めてますが、同じ会社がずーっと募集かけているのを見ます(しかも大手で)。人が集まらないか、すぐ辞めちゃうかなんだろうなーと思ってみてますけどね。異業種だとわからないですもんねぇ。
他業界からは配車って何してるかわからん、って感じると思いますので手っ取り早く相談のDMを送れる配車係とかいないかなーと探したらTwitterアカウント名に配車係って入れてるやつがいるぞ、という感じで相談してるんでしょうか、わかりませんが(笑)
向き不向き
さて、では配車係に向いてる人ってどんな人でしょうか?
個人的に思うところはありますが、一応同僚にも同じ質問をしてみたところ、
「精神的に強い人、筋トレしてる人とかいいかも」
という答えが返ってきました(笑)。
実は私もそうだろうなーと思います。仕事時代は最初に書いた通り、荷物と車をマッチングさせることが求められる能力ですので、そこまで難しい仕事では無いです(売り上げを爆上げさせようと思ったらもちろん相当のスキルがいりますが)。
しかし、配車係の仕事はそれよりなにより調整が一番の課題となります。
行程はいいけどこの仕事はこの乗務員だと出来ない、2台口だけどこの二人は相性が悪い、この納品先はこいつは出入り禁止になっている、高速は使っていいのか?延着しそうだけどどうする?積みに言ったら荷物がない、届け先の住所に届け先がないetc…
20台トラックを動かしていたら20台分の調整が必要になります。時には乗務員からクレームもありますし、荷組が遅くなり行程がなかなか出ないと協力会社からも催促電話がなるし。
というわけで、何を言われても動じない心が配車マンには必須スキルとなるわけですねー。
不向きな人で言うと、おっとりしている人というのは向いてないかもしれませんね。というのも、配車をしているとトラブルというのは日常茶飯事で、毎日乗務員や荷主から配車宛に電話がかかってきます。そのトラブルを早急に解決しないと、トラブルが拡大していくことが多いんですよね。
しかも、例えば乗務員の場合は自分のトラブルを解決すればいいので、それに集中して解決に当たれますが、配車の場合トラブルが重なると一人で2個3個と同時進行でトラブル解決に当たらないといけません。
これはこれ、それはそれ、と切り分けられる性格である方が向いていると言えますね。
それでも配車係になりたい!
これだけ書いても配車係になりたいと言う人は一定数いるかもしれません。
例えば20代の若者の場合、これはもうとりあえず求人サイトで募集している案件に応募して、さっさと配車係になるのがいいと思います。年齢が若ければ、配車係に限らず物流業は人手が不足しているので受かる可能性が高いと思います。
30代になるともしかしたら未経験で配車係として転職するのは少しハードルが高いかもしれません。若さが使えない分、即戦力性を求められますし、乗務員からも歳食ってるくせに何も知らないな、と舐められる可能性があるからです。
30代で例えばドライバーで配車係になりたくて転職を考えてる場合は、とりあえず今の会社で配車を経験してから転職した方が、今より少しランクの高い会社に入れる可能性があります。ドライバーから配車係として他の会社に転職というのは難しいと思うので、まずは経験値を得ることを考えた方がいいでしょう。
40代、50代で心機一転配車係に転職!というのは、正直お勧めしません…。
転職は慎重にね
というわけで、配車係への転職について私が思うことを書いてみました。
私は配車係として転職したわけではありませんが、タイミングとボーナス期間(配車で入ってきてないのに配車にさせられた可哀想な人認定w)があったので、どうにかこうにか今までやってこれました。
これがまっさらな状況で配車係になったかと思うと、ちょっと怖いですね。
配車係として仕事をしてきたからわかることがあるわけです。ですので、転職は慎重にしましょうね。