物流だ!配車マンの苦悩、ストレスの日々

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優秀な配車マンとは?トラックの手配だけではない!

配車係のたろーです!

 

皆さんの会社には優秀な配車マンがいますか?

 

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優秀な配車マンとはなんぞや?

 

配車係の本懐はなんでしょうか?そうです、売り上げをあげることですね。

 

正しいかどうかはわかりませんが、昔は長距離の配車係なら一月で3,000万、地場の配車係なら一月で2,000万を売り上げて一人前みたいな話を聞いたことがあります。でも感覚的にはなんとなく正しいような気もしますね。

 

私は残念ながら優秀な配車マンではないので、3,000万とか2,000万を上げることができません。ただ、私の同僚はこれくらい売り上げを出しているわけです。いや、実際にはもっと多く売り上げをあげてます。ということは、彼は優秀な配車マンなのでしょうか?

 

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取扱の仕事では売り上げこそ正義

 

彼がやってる仕事は取扱の仕事です。ですから、荷物とトラックをマッチングさせれば売り上げが立つわけです。それを多く成立させればさせるほど、日の売り上げが上がっていきますね。

 

彼のやっている仕事を見ていると、

 

  1. 手持ちの車両を多数抱えている
  2. とりあえず手持ちの車両分の仕事を取る
  3. 荷組を行い行程が合わない仕事を売却
  4. 新しい仕事を受注する

 

というサイクルで仕事を取っているようです。あとは感覚的にこの仕事はすぐに売れるな、っていう仕事もどんどん受注していくスタイルですね。

 

上記の段取りのうち、3と4を繰り返すことでどんどん手持ちの車両の依存率を薄めていくのがポイントですね。多くの配車マンは、自車や抱えている車両以上の仕事を積極的に受注するスタイルを持ち合わせていません。それは、最近はフリーで動いている車両もどんどん少なくなっており、仕事を受注したからと言って必ず売れるという確証が持てないから。

 

しかし、彼は真逆のことを行なっているように見えます。なぜそんなことができるのでしょう?

 

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仕事を多く受注するからこそ仕事が回ってくる不思議

 

まだまだアナログな環境が主流の物流業界。仕事情報は特定の配車係に集まってきます。

 

「こんな仕事があるんだけど」

 

「やります!」

 

という配車係と、

 

「こんな仕事があるんだけど」

 

「確認して折り返します!」

 

という配車係がいたら、皆さんはどちらに仕事をふりますか?

 

さて、そうやって仕事を数多く受けていると、他にも好循環なことが起こります。仕事を欲しがる電話が鳴り響くんですね。

 

仕事を持ってる配車係に配車係は電話をする

 

A地点で空車する車両がいるとします。その時に、

 

「なんか仕事ないですか?」

 

「BからCって仕事ならあるよ」

 

という配車係と、

 

「なんか仕事ないですか?」

 

「BからCって仕事と、AからBって仕事と、CからDって仕事があるよ」

 

という配車係がいたら、皆さんはどちらに電話をかけますか?

 

ピンポイントで仕事を持っていればいいですが、できれば電話をする回数は少なくしたいですよね。だったら、まずは後者の配車係に電話をするものではないでしょうか?

 

積極的に仕事を受注し、新しい仕事を聞いたらどうにかして荷組を変えて受注できないか?そうやって試行錯誤して売り上げをあげられる配車係こそ、優秀な配車係と言えそうですね。

 

荷組係の配車マンはというと

 

いわゆる配車係という仕事は取扱の仕事ばかりではありません。自社の荷物を効率的な配送ルートで回れるように荷組をするのも配車マンの仕事として存在します。

 

ちなみに、私はこちらの方がメインでした。今は外れていしまいましたが、自社の荷物を積載量と合わせて荷組をしていたものです。

 

この場合はまた違った考え方が必要となります。

 

オーダーに対して適正台数で荷組をする

 

取扱の仕事は一本いくらという値段が決まっているので、受けた値段より下値で仕事を出せば逆ザヤにはなりません。しかし、オーダーに対して車両に仕事をあてがう歯医者の場合はそうはいきません。

 

例えば、簡単な例として、翌日の荷主のオーダーが10t分の荷物だったとします。

 

重量で考えれば、大型1台用意すれば事足りるはずです。しかし、納品先によっては大型が入れない場所もあるでしょう。納品先の内訳によっては、東から西で100km離れていることもあるかもしれません。9時納品ん指定が3件入ってたりしたらどうでしょうか?

 

1kg10円で荷物を受注していたとしたら、売り上げは10万です。ここから、この納品先の条件を考えて逆ザヤにならないように車両を使って荷組をするのです。これは取扱の仕事は全く考え方が違いますよね。

 

取扱の仕事をしていた配車係がこの仕事をすぐにこなせるでしょうか??

 

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無茶な荷組も時には必要

 

荷組系の配車マンは売り上げを自分であげることができません。出来ることは粗利を残すことだけです。逆にいうと、粗利さえ残せればそれが正義と言えます。

 

抱えている車両の乗務員スキルを考えながら、ギリギリ回れるであろう荷組を組むのが彼らの最高の仕事です。それが出来るならば、その人は優秀な配車マンと言えるでしょう。

 

そう言った意味では、ここでも私は優秀な配車マンではありませんでした。どうしても乗務員さんのことを考えてしまい、非情な荷組ができなかったのです。

 

私がこの仕事から外れたのも、そいういうところを上司が見ていたからかもしれませんね。

 

みんな優秀な配車マンになるべきなのか

 

割と中途半端な立ち位置となってしまった私ですが、今はメーカーや多数の荷主の仕事をお願いしているパートナー会社の管理というのがメインの仕事となっています。空いた時間に取扱の仕事もしていますが、前述の優秀な配車マンの影に隠れて、組織の中での存在感としては薄いです。

 

しかしながら、いまだに昔配車していた乗務員さんから電話がかかってきたりするんですよね。

 

「◯◯の配車がひどくてよー」

 

的な愚痴とかね。

 

「じゃあ息抜きにこんな仕事があるけどやってくれない?」

 

みたいな感じで仕事をお願いすると、快く引き受けてくれるわけです。歩合で給料もらってる乗務員さんもいるんですが、それでも私の安い仕事をやってくれたりするんですよね。

 

私が思うに、会社として傭車している乗務員をうまく誘導して、会社から離さないようにするのも立派な配車の仕事だと思うんです。だって、乗務員が仕事をしなければ我々は売り上げをあげられないわけですから。でも、それって売り上げ至上主義の配車係にはできませんよね。

 

全員がスタープレーヤーになる必要はない、というのが私の結論です。

 

みなさんはどう思いますか?

 

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